ゴロの捕り方についてPart2
3月5日(土) 於:東光寺グランド
今日は東光寺Bグランド及びAグランドでの練習です。
体験練習に1名参加してくれたので、フリーバッティングをたくさん
打ってもらいました。
しっかり打てるし、投げ方も悪くないので、ぜひ硬式野球を始めても
らいたいと思いました。天気も良く暖かかったので、バッティングを
して手がしびれる事もなかったので、硬式野球の魅力を感じてくれた
ものと思います。
その後は、選手にはエバース、セーフティーバント、バスター、進塁
打をローテーションで練習し、守備ではゴロの捕り方を1球1球てい
ねいに指導し、後半はAグランドでフリーバッティングを思い切り打
ちました。
OBの川瀬が来てくれてバッティングピッチャーをしてくれたので、
いいバッティング練習が出来ました。
ゴロの捕り方の続きを書きたいと思いますが、一番大切な事は一歩目
のスタートです。打球が打たれてからゴロを捕り、送球してファース
トがキャッチするまで4秒そこそこで処理しなければいけません。
強い打球ならまだしも、それ以外の打球に対しては、いかに早く打球
をキャッチするかで、アウトに出来るかどうかが決まります。
メジャーリーグでは、スタットキャストを使い、打球にたどり着く時
間、そこに向かう軌道迄出しています。それによって上手い野手なら
アウトに出来たかまでを知る事が出来、将来的には年俸査定に利用す
るかも知れません。
ゴロの捕り方の基本は、あくまでも 正面に入って手の平で止める で
あり、それが体に染み込んだらステップワークや流れる守備をすれば
いいのですが、わざわざ教えなくても長く野球を続けて行けば出来る
様になるものです。
もっと大切な事は、体に力を入れないという事です。
体に力が入っていたらイレギュラーバウンドにも対処できないし、動
きのスピードも鈍ってしまいます。
又、前で捕れと言う指導者がいますが、理由が分かりません。そう教
わった選手に聞くと、イレギュラーバウンドに対応する為だそうです
が、もっと呼び込んだ方がイレギュラーバウンドには対応出来ると思
います。指導者本人がそうやる事でイレギュラーに対応出来たのか、
教わる選手もそうやる事で対応出来るのか、技術の習得には常に疑問
を持って、常に納得してから臨むべきです。
前で捕ろうと腕を前に伸ばせば、グラブは上を向いてしまいます、グ
ラブが正面を向く様に立てるには手首を曲げなければいけません。
その体勢を取るには前腕筋が硬直します、その時イレギュラーバウン
ドが来ると、力の入った腕は素早い反応が出来ません。
よくゴロの捕り方で、腰を落として腕を前に伸ばしてグラブを立てろ
などと教えている指導者がいますが、強いチームでは30年前でもそ
んな教え方はしていません。
低く構える事で大腿四頭筋に力が入り、腕を伸ばす事で前腕筋に力が
入ります、低く構える事で投げる為に体を起こさなければいけません。
そんなガチガチの状態でしなやかなプレーが出来る訳がありません。
軽くジャンプして着地した体勢が理想の形です。その時グラブを持つ
腕も力を抜いて降ろせば、グラブの位置は体の近くになります、その
位置で捕るのが理想です。
多少重心が高くないと投げる体勢を取るまでに時間がかかってしまい
ますし、トンネルもファンブルもエラーは一緒と割り切るべきです。
但し、ランナー2塁の時などトンネルしてはいけない場面では、捕れ
ないと思ったら両ヒザを着いてでも止めに行くべきで、その時大切な
のが正面に入っておく事と、手の平で止めに行く事です。
だからゴロを捕る基本は、正面に入って手の平で止める という事で
練習の時からそのクセを体に染み込ませておく事が大切かと思います。
バッティングもゴロの捕り方も一緒で、ガチガチに力の入った構えを
していたら打てる気はしないし、ヘッドスピードも鈍るはずです。
前でさばいて打つ事は悪くはありませんが、変化球を見定めて打つ為
には体の近くまで呼び込んで打つ方が打率は上がるかと思います。
そう考えるとゴロを捕る時も、力を抜いて体の近くまで呼び込んで捕
る方がいいという事が理解出来るかと思います。
ステップワークも捕るまでではなく、捕ってからのステップワークが
大切になってきますが、又次の機会に書きたいと思います。
補足になりますが、以前は投手が投げる時、軸足のヒザの汚れが調子
のバロメーターとか言われた時代がありましたが、今ではヒザを汚し
て投げる投手はほとんどいなくなりました。
メジャーの投手はもっと以前からそういう傾向にありましたが、完投
するとして130回前後スクワットをするのと一緒で、肩の疲労より
大腿四頭筋の方が疲労してしまいます。
桑田や楽天の田中などはそのタイプですが、上原などは高い重心で投
げていたので、古い解説者は苦言を言いたかったかと思いますが、結
果を出したので何も言えなかったかと思います。
野球だけでなくスポーツ全般で、毎年新しい理論が更新されて行くの
で、指導者は常に勉強して少しでも効率のいい技術を選手に教えるの
が義務だと思います。
昔を思い出しても、巨人のエースだった堀内は50年以上前に今の投
球スタンダードの様な沈み込まない投げ方で、高校出の新人で開幕13
連勝を記録しました。
又、巨人のショート広岡達郎は、70年近く前にもかかわらず、腰高
のゴロの捕り方で華麗な守備をしていました。
天才と言われる選手は、時代を超えた技術を持っていたんだと思います。
監督 佐藤
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